(仮訳)ネクトリオイド菌、Nectria pseudopezizaに対する新属Xanthonectria
Lechat, C., Fournier, J. & Moreau, P-A. 2016. Xanthonectria, a new genus for the nectrioid fungus Nectria pseudopeziza. Ascomycete.org. Available at: https://ascomycete.org/Portals/0/Archives/AscomyceteOrg%2008-04%20172-178.pdf [Accessed November 2, 2018] 【R3-05637】2018/11/2投稿

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3行まとめ

類縁関係が不明であったNectria pseudopezizaを検討し、本種に対して新属Xanthonectriaを提唱した。
本属は子座を形成せず、子嚢果が黄色~鮮橙色で、子嚢胞子が長紡錘形多隔壁、Acremonium属類似のアナモルフを有することなどで特徴づけられた。
本属はバイオネクトリア科に含まれ、子嚢果が無毛である点などでOchronectria属菌と類似していた。

(新組み合わせ)

Xanthonectria pseudopeziza (Desm.) Lechat, J. Fourn. & P.-A. Moreau
旧名:Nectria pseudopeziza (Desm.) Rossman
(基礎異名はSphaeria pseudopeziza Desm.)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Ijuhya paraparilis
アナモルフがAcremonium属類似
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より子嚢果のサイズが小さい
本種より子嚢果の殻壁が薄い
本種と異なり子嚢果の殻壁が3領域ではなく小型厚壁の細胞で構成される1領域からなる
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Ochronectria calami
子嚢果が淡黄色~黄橙色
子嚢果表面が無毛
子嚢胞子が狭紡錘形
子嚢胞子に多隔壁を有する
子嚢果の殻壁が3領域からなる
子嚢果殻壁の細胞に橙色の油滴を含む
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり熱帯域に分布する
本種と異なり単子葉植物に対して強い選好性を有する
本種より子嚢果のサイズが小さい
本種と異なり子嚢果が乾燥すると崩壊する
本種と異なり子実体形成菌糸層を形成する
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hydropisphaera spp.
子嚢果が黄色~橙色
子嚢胞子に多隔壁を有する
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子嚢果が乾燥すると崩壊する
本種と異なり子嚢果の殻壁が3領域ではなく2領域からなる
本種と異なり子嚢果殻壁の細胞が厚壁ではなく薄壁
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される